フランス、特にパリ市街の道路端においては目を疑うような狭い間隔で路上駐車をしている光景を見かけます。こんな狭い間隔でどのように出入りするのだろうかと不思議に思えますが、フランスのドライバーは自分のクルマを前のクルマに軽くあて、ボディが凹まない程度にジワジワ押し出し、次に後ろのクルマも同様にして押し出すことでスペースを確保し出入りしているのです。
クルマを大事に乗る日本人には考えられないような習慣ですが、なぜこの様なことになっているのかというと、文化遺産が多く建築規制が厳しいパリでは、日本にあるようなタワーパーキングや屋外駐車場を簡単に造ることが出来ず、慢性的な駐車場不足になっていることが原因の一つです。
またフランス人特有の大らかさと、クルマは「移動の道具」と割り切る合理性も影響しているかもしれません。
何れにしてもフランスに優れた小型車が多いのは、このような駐車事情が関係あるかと思います。